この記事は、仕事や人間関係でおこりやすい「『思い込み』を捨てる技術」について解説しています。
ビジネスで意思決定をゆがめるバイアスを克服する方法として、「マインドフルネス」の取り組み方についても紹介しています。
思い込みを捨てるとどうなるの?
新しいアイデアや発想が生まれて、人生を豊かにするよ
「思い込み」を捨てるとうまくいく
あなたが、1分で読めるこの記事を最後まで読まないとしたら、それは「思い込み」による意思決定が間違っている、ということだろう。
と、いきなり強気で言われると逆効果かもしれない。そこはご勘弁あれ。
最初に、何をお伝えしたかったかというと、私たちは、常にあらゆる「思い込み」に支配されているということだ。
例えば、こうしたブログで、「ほんとうに有益な情報や知識が手に入れられるんだろうか?」「クリックしてしまったけれども、信頼性はあるのだろうか?」「どうせ大したものではないのだろう。」と思ってしまったり、
あなたの身近な会社や同僚などでも、「この仕事は、ずっとしているから、これが当たり前だ」「この商品は、定番だから、これが消費者に受けている」「この人はこういう人だから」と思い込んで、諦めてしまっていることはないだろうか。
実は、この「思い込み」から自由になるということが、あなたの精神を解放させ、人生を飛躍的に成長させるのだ。
ソクラテスは、「『知』は、汝を自由にする」と言っているね
「認知バイアス」の弊害
思い込みは、別名「認知バイアス」とも言う。
人は賢く、いろいろなことを考えてから、行動や方向性を決めているように思えても、実は、数多くのバイアスがかかっている。
ビジネスの意思決定をゆがめるバイアスも同様だ。
ここでいくつかの「認知バイアス」を紹介しよう。もし当てはまるものがあったら、いますぐ疑ってかかってほしい。
集団思考のバイアス
「みんな、大体これを選んでいます。」という言葉には、多くの営業担当が困った時の決めゼリフとしてお世話になっているだろう。購入を決める側も、安心して意思決定しているかもしれない。しかし、ほんとうにそうなのだろうか?ほんとうにその選択は、あなたにとって最良の選択なのだろうか?今一度、考えてほしい。ここには、同調圧力が働いている。みんなと同じである必要はない。あなたにとって、またあなたの会社や仕事にとって、最良の選択を、あなた自身の頭で考え出してみよう。
ハロー効果
「成功者は立派なスーツをきている紳士」今、このように思っている人は少ないかもしれないが、大多数のCEOや社長族のイメージとして、まだ根強いかもしれない。もし、あなたが人事担当者だとして、身だしなみが整っていない天才と、立派なスーツで自信たっぷり、背も高くて、押し出しがいい人がいたら、きっと後者を選ぶだろう。そこには、「仕事ができる人は、こういう人」「成功する人は、こういう人」という、バイアスがかかっている。それをハロー効果という。成功者と認めている人物に似た人を見ると、同じように認識してしまうということだ。
惰性のバイアス
「これまでもやってきたから、今のままやっていても、多少は大丈夫だろう」と思って仕事をしている人が世の中のほとんどだろう。実際にその通りだ。”多少は”大丈夫だ。世の中が急変しない限り、あなたの地位も仕事も、既存のまま行っていれば守られるかもしれない。しかし、社会環境は刻々と変化している。それに対して、あなたが変化に対応するかどうかは、するかしないかというよりも、「いつするか」の問題だ。また、組織においても、「波風が立たないことが良いことだ」という、惰性のバイアスを持っていては、この変化に対応して、成長させることは難しくなるだろう。
これら以外にも、あまりに自信過剰で、「自分たちはイケる!」と思って、突き進んでしまうことも、一種のバイアスが働いてしまっているだろう。
いずれにせよ、まず、私たちはさまざまなバイアスの中で、「判断」をしているということを認識しよう。
こんなにあるの!
思い込みの効果
一方で、「思い込み」によるメリットや効果もあることを忘れてはいけない。
プラシーボ効果と言われるように、偽薬でもそれを信じて飲めば、最初のうちは、同じような効果をもたらすことがある。
「我が社の商品は、世界一だ」と思い込むことで、やる気が高まり、社内のモチベーションが高まり、世界一の会社にすべく、やりがいのある仕事をすることだできる。
また、人に対しても、「この人は絶対に成功する人だ」と思い込むことが、人を「信じる」ことにつながり、そのように期待された部下は、必死で応えようとして、いずれ成功を納めることができるかもしれない。
ただ、一直線に思い込みのみで、全てを判断するのではなく、もしあなたが行き詰まったり、異質な視点を持ったりしたい時には、ぜひ、この「思い込みを捨てる技術」を実践してほしい。
思い込みも全部が悪いわけではないのね・・・
ビジネスにおける弊害
これらの「思い込み」や「バイアス」があった場合、組織においては、一時期や局所的には良いことがあったとしても、おそらく、長期的にはメリットよりも、デメリットが大きくなるだろう。
以下、ビジネスにおける弊害を挙げてみたい。
意思決定をまちがう
まず、バイアスがかかっている場合には、基本的に意思決定を間違ってしまう。しかも、バイアスがかかっているため、そのことに気づかないことが普通だ。そして、結果が出ても、その理由がわからないことがほとんどだ。
新しいアイデアが出ない
過去の成功体験にとらわれていると、それがボトルネックになり、新しいアイデアを生み出すことができない。この変化の激しい社会では、「過去はこれでうまくいったから、今度もうまくいく」という保証はどこにもないのだ。
社会環境の変化に適応できない
新しいアイデアが出ないのと同様に、認知バイアスや思い込みがある場合、「我が社はこうだから」と、自社中心や、自分中心の発想しか持てずに、「天動説」(周りが、自分を中心に動いている)になってしまい、柔軟に変化することができない。
人材が活用できない
人に対する思い込みや、「この仕事は、こうあるべき」という思い込みは、人材の長所を引き出すことができない。必要な仕事があるのは当然だが、経営学者のピーター・ドラッカーは、「マネジメントとは、『人』のことである」と言っている。仕事中心ではなく、人の長所に合わせて変化できる組織が成長する企業だろう。
やりがいがない
思い込みを持っていると、毎日が惰性の中に入ってしまい、時に、「袋小路」「八方ふさがり」のような心境になることも少なくない。やりがいが生まれないのは、思い込みによって、「人間の自由性」を自分で奪ってしまっていることによるのだ。
思い込みを捨てる技術
以上、思い込みとバイアスの弊害について述べてきたが、これを捨てるために、あなたは多くの本を読んだり、インドに魂を浄化しに行く必要はない。
さまざまな理論はあれども、たった一つのこの方法を実践できれば、あなたは「自由」を取り戻すことができる。
それが、「マインドフルネス」だ。
マインドフルネスは、悩みをなくし、ストレスを低減させる方法でもあるよ!
マインドフルネスとは
マインドフルネスとは、過去や未来、他者や環境の影響を断ち切って、「今、ここにある自分」に集中していくことだ。
海外の経営者やセレブリティーも、「マインドフルネス瞑想」として、多くの人が実践しており、日本でも、松下幸之助、小倉昌男などの経営の神様と言われるような人は、「禅」を通して取り入れていた。
ビジネスにおける「意思決定」は、とても重要である。それに対して、思い込みやバイアスがかかっていたら、大変な損失を被り、社員を路頭に迷わすことになってしまう。
ゆえに、その「意思決定」の質を高めていくために、この「マインドフルネス瞑想」が必要なのだ。
マインドフルネスの実践方法
ここで、シンプルにできる、マインドフルネスの実践方法を紹介しよう。
以下の手順で行ってみてほしい。
- 周りの環境に邪魔されない場所を選び、椅子に深く腰掛けよう
- 深呼吸を10回繰り返してみよう
- 普通の呼吸に戻して、3分間、呼吸を数えてみよう
- 自分が考えるべきことを思い浮かべてみよう
- それを目の前のテーブルの、お皿に乗っているイメージで、ただ見つめてみよう
- 何も判断しないで、ただそれを客観的に観察してみよう
- 今までと違った視点を得られたら、その「気づき」をメモしよう
まっさらな目で観察して、「気づき」を得るのがマインドフルネスです
まずは3日やってみよう!
以上、シンプルなマインドフルネスの方法を紹介した。
これは、一回で十分に実践できるものではない。ぜひ、まず3日続けて行ってみてほしい。
この3日の投資が、あなたの仕事や人生に新しい視点をもたらすことだろう。
マインドフルネス瞑想については、当サイトでも多くを紹介しているので、下記も実践していただければ幸いである。